氏 名
森 敏郎(助教)
MORI Toshiro
担当科目
 学 部 英語講読1、英語講読2、実践英語1、実践英語2、実践英語3、実践英語4 
研究分野
英語学、(史的)統語論、生成文法
研究の紹介
私は、生成文法と呼ばれる言語理論に基づき、英語を研究しています。英語を研究対象とする学問は一般に英語学と呼ばれ、言語を研究対象とする学問(言語学)に含まれます。言語学の研究は様々な枠組みのもとで進められており、その1つに生成文法と呼ばれる言語理論があります。生成文法では、なぜ人は無意識に母語を獲得・運用できるのかについて考えます。獲得に際して接する言語資料に意識的な分析・整理を行う必要はなく、また、運用に際して母語の知識をほとんど意識することがありません。そのようなことを可能にしている人間に備わる特性、すなわち、言語機能を明らかにしようとすることが、生成文法の試みです。言語の獲得・運用の背景にある原理・原則を具体的な言語事実の観察に基づいて探究しています。私自身は、(助)動詞に関わる領域を特に専門として、研究を進めています。
主要業績
著書言語の本質を共時的・通時的に探る―大室剛志教授退職記念論文集― (担当:分担執筆, 範囲:oughtの非人称構文の出現についての一考察) 開拓社 2022年
論文Get受動文におけるby句とTheta System JELS 41 108-117 2024年
論文On the Historical Development of the Get-Passive Construction(共著) Linguistics and Philology 41 29-43 2022年
論文助動詞oughtの文法化について JELS 39 58-63 2022年
論文On the Historical Development of the English Auxiliary Ought: With Special Reference to Restructuring English Linguistics 37(1) 67-79 2020年
学生へのメッセージ
研究の紹介からも分かるように、大学では、事実・現象の背後にある原理・原則を追究することになります。そのために必要な論理的思考力は、英語学習を通じても養うことができます。根拠に基づき結論を導く論理的思考の過程は、英文の理解にもあてはまります。文が表す意味を正しく導くためには、その構造を正確に把握することが必要です。そのために、語彙や文法の知識を根拠とした思考を行います。緻密に英文を解釈することを通じて、単に実用的な英語力を身に付けることを超えた、あらゆる学問に通用する論理的思考力を身に付ける助けになりたいと思っています。

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