氏 名
滝谷 英幸(准教授)
TAKIYA Hideyuki
担当科目
 学 部 基礎演習1、基礎演習2、専門演習1、専門演習2、法学入門、刑事訴訟法、特設科目B(法務演習1) 
大学院刑事法5(現代刑事法) 
研究分野
刑事法学
研究の紹介
一口に説明するのが難しいモヤッとした話なのですが、(刑事)実体法と手続法の交錯という観点から、刑法学におけるいわゆる「一連の行為」論(複数の行為を一体的に評価すべきか、分析的に評価すべきか、といった議論の総称)と刑事訴訟学における審判対象論(一般に「審判対象は訴因である」とされるけれども、それははたしてどのような意味であるのか、言い換えれば、裁判所は検察官の設定した訴因によりどのような形の制約を受けるのか、といった議論)を中心に研究をしてきました。また、捜査法の分野(捜査に対してどのような法的規律を及ぼすべきか、という問題。新たな技術を用いた捜査方法が登場していることもあり、「古くて新しい問題」としてその重要性を増しています)にも関心をもっています。
主要業績
論文「『一連の行為』の一部起訴」早稲田大学大学院法研論集164号(2017年)
論文「『審判対象は訴因である』ということの意味」早稲田大学法学会誌68巻1号(2017年)
論文「アメリカにおけるバイナリー・サーチの法理について(1)・(2・完)――法禁物の存否のみを明らかにする捜査手法とその規制のあり方――」早稲田大学大学院法研論集157、158号(2016年)
論文「『一連の行為』と因果関係(1)~(3・完)――実体法と手続法の交錯領域の1つとして――」早稲田大学大学院法研論集151号(2014年)、152、153号(2015年)
論文「量的過剰とその周辺問題」早稲田大学大学院法研論集145号(2013年)
学生へのメッセージ
昔から正真正銘の勉強嫌いだった自分がどうして勉強が仕事の(少なくとも世間からはそう思われている)「ダイガクのセンセイ」になどなったのだろう、と不思議に思って考えてみたところ、どうやら、「(妙なところに)疑問をもちやすい」、「疑問をもつと納得いくまで考えないと気持ちが悪い」という性格のためではないかと思い至りました。皆さんも、「大人」になるまでの4年間(+α?)に、何か1つでも「なぜだろう?」体験に没頭してみてはいかがでしょうか。大学という場にはそのタネが無限に転がっており、それを共有できる仲間がきっといるはずです。「なぜだろう?」体質をこじらせ、「大人」になれないままとうとう大学の片隅に住みついてしまった私も、もちろんその1人です。

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