氏 名
高橋(溝上)由紀(教授)
TAKAHASHI (MIZOKAMI) Yuki
担当科目
 学 部 英語講読1、英語講読2、英語講読3、英語講読4、実践英語3、実践英語4 
研究分野
社会言語学 応用言語学 カルチュラルスタディズ
研究の紹介
社会で「常識」だとみなされている言説を,社会的・文化的・政治的視点から批判的に分析し,言説の裏に隠れているイデオロギーや差別の構造を明らかにする試みをしています。たとえば,「英語は世界語だ」とか,「英語は小さいうちから学ぶべきだ」とか,「女性は女性特有の話し方をする」とか,「日本人は○○だ」とか,社会で主流になっている(=みんなが「当然」「当たり前」と思っている)言説に,「本当にそうなのか?」という疑いの目を向け,それらの言説が形成された歴史的過程を分析する作業を通して,それらの言説がいかにある種のイデオロギー(たとえば,欧米中心主義や男性優先主義など)の影響を色濃く反映しているかをあぶり出し,それらの言説を相対化することを目的としています。近年は,特に欧米と非欧米の非対称な関係がどのように維持されてきたのかということに強い関心を向けています。
主要業績
論文'Ambiguous boundary between women's and men's speech in the Japanese languagein the use of polite expressions'  『ことばの科学』 第16号(名古屋大学言語文化研究会) 2003年
論文「『異文化理解』と外国語教育 ?教養教育の一形態として」(共著) 愛知江南短期大学紀要 第38号 2009年
論文「アメリカ映画『ザ・コーヴ(The Cove)』をめぐる英語の言説の批判的分析?英字新聞・雑誌の論調にみられる「イルカ・イデオロギー」、すなわち「価値観」の植民地主義」 愛知江南短期大学紀要 第40号 2011年
論文 「子どもの英語教育は本当に必要か?早期英語教育を推進する言説の批判的分析」 愛知江南短期大学紀要  第41号 2012年
論文「報道とオリエンタリズム?東日本大震災の英語報道における日本人のステレオタイプ的表象の批判的分析」 愛知江南短期大学紀要 第42号 2013年
学生へのメッセージ
数ある外国語の一つである英語を,学生のみなさんと一緒に楽しく勉強できれば,と思っています。外国語が分かれば,物の見方や世界が広がります。英語でなくてもよいので,日本語とは異なった言語を是非しっかり学んで,異なった価値観や異なった物の見方に触れ,自分の思考の準拠枠を広げてください。外国人,日本人にかかわらず,できるだけたくさんの他者と関わり,自分とは異なった考え方や行動をする人に対して,「うわ,変なヤツ」と排除するのではなく,いつも温かい目を向けられるような寛容さを養ってください。また,文学作品や絵画や音楽や映画などの良質な芸術に触れ,感性を養ってください。一般教養科目の学びは,すぐには役に立たないかもしれませんが,今後の長い人生に必ず潤いを与えることができます。

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