- 氏 名
- 代田 清嗣(准教授)
- SHIROTA Seishi
- 担当科目
- 研究分野
- 日本近世刑事法史
- 研究の紹介
江戸時代、特に徳川幕府の刑法に焦点を当て、どのような行為が、なぜ処罰されるべきとされていたのか(私はこれを「刑事責任観」と呼んでいます)について研究しています。
江戸時代は判例法の発達した時代だったと言われていますが、その詳細についての研究はそれほど多くありません。実体刑法、特に犯罪論的な分野に関する先行研究の多くは、近代刑法学の概念を用いて徳川幕府刑法を分析するというものでした。しかしそのような方法では、近代法の概念・体系に合わないものが脱落することになりがちです。そこで私は、江戸時代の人が実際にどのように刑法を運用していたかに着目し、徳川幕府刑法独自の法理を明らかにしようと試みています。
また、徳川幕府の法と並んで重要な各藩の刑法や、江戸時代から明治へという大きな時代の移り変わりの中で、刑法がどのように変わり、または変わらなかったのかにも関心を寄せています。
- 主要業績
- 学生へのメッセージ
大学では、多くの新しい知識や考え方にふれることと思います。そうしたとき、必ずその内容を「本当にそうだろうか?」と疑って、自分の納得がいくまで調べて、考えてください。疑いが残る、あるいはどれだけ調べ、考えても分からない場合もあるでしょう。そのときは、周囲の友達や先生に問いかけてみてください。そしてみんなを巻き込んで、もう一度考えてください。それが大学で学ぶことの第一歩です。
え、メンドクサイ人に思われそう?それは仕方ない。
学 部 | 基礎演習1、専門演習1、専門演習2、日本法制史、特設科目B(法文化3) |
大学院 | 法制史1(日本法制史)、法制史2(日本法制史史料解題) |
論文 | 「徳川幕府刑法における共犯処罰 (一) ―その判例法理と刑事責任観―」 『名古屋大学法政論集』 268号 2016年 |
論文 | 「徳川幕府刑法における刑事責任の本質について (二・完) ―「不念」と「怪我」を手掛かりに―」 『名古屋大学法政論集』 264号 2015年 |
論文 | 「徳川幕府刑法における刑事責任の本質について (一) ―「不念」と「怪我」を手掛かりに―」 『名古屋大学法政論集』 263号 2015年 |