氏 名
見崎 史拓(准教授)
MISAKI Fumihiro
担当科目
学 部基礎演習1、専門演習1、法哲学、法社会学、特設科目B(法文化1) 
大学院法哲学1(法理論)、法哲学2(正義論) 
研究分野
法哲学
研究の紹介

私が専門としているのは、法哲学という分野です。法哲学は、いわゆる「そもそも論」をやる分野で、<そもそも法と他の社会規範はどう異なるのか>とか、<そもそも法に従う必要などあるのだろうか>といった問いに取り組んでいます。

法哲学の中でも、私が重点的に取り組んでいるのは、<そもそも法解釈とは何なのか>という問いです。「解釈」と言うが、実際は「立法」に近いことを行っているのではないか。もしそうだとすれば、解釈者はいかなる権限をもってそれをなすのか。法解釈の現場は、政治闘争にすぎないのか。

こうした問いに正面から取り組んできたものとして、「リーガル・リアリズム」や「批判法学」といった学派・運動がよく知られています。こうした先駆者たちの胸を借りつつ、新たな知見を加えるべく、日々研究に取り組んでいます。

主要業績
論文「批判法学の不確定テーゼとその可能性(1~3・完)——法解釈とラディカルな社会変革はいかに結合するか」『名古屋大学法政論集』276・278・279号(2018年)
論文「憲法的機能は国家のみに見出せるのか?(1~2・完)——シウリ、トイプナーの社会的立憲主義」『名古屋大学法政論集』281・282号(2019年)
論文 「実験主義と法的安定性——あるべきバランスに向けての整理」『法律時報』93巻8号(2021年)
論文「法とユートピア——クロッカーのディストピア憲法論とタシュネットのユートピア憲法論」菊池理夫・有賀誠・田上孝一編『ユートピアのアクチュアリティ——政治的想像力の復権』晃洋書房 (2022年)
論文「政策論・立法過程における行政法学の特質——外部から見た、民法学との対比」『法律時報』94巻8号(2022年)
学生へのメッセージ

大学での学びは、高校までの学びと大きく異なります。高校までの勉強の大半は、先生が言ったことをひたすら暗記し、答案に正しく記載する、といったものではなかったでしょうか。

それに対し、大学での学びは、単に暗記するだけではダメで、自分の頭で考えることが求められます。たとえば刑法や民法などの授業では、裁判所がどのような判断をしたのかが教えられるでしょう。そして教員が、裁判所の判断に対して、ここは良いとかここはダメだとか、色々と意見を言うと思います。皆さんは、裁判所と教員のどちらが正しいのか、あるいは両方間違っているのか、しっかり考えて自分の意見を述べることが求められるのです。

そういう意味では、大学の授業はとても大変です。しかし、高校までとは違う勉強の面白さがあります。ぜひ、大学の勉強の楽しさを体感してみてください!

・・・さて、以上の私の見解は正しいでしょうか? それとも間違っているでしょうか?


News & Information