氏 名
前田 智彦(教授)
MAEDA Tomohiko
担当科目
学 部民事訴訟法、リーガル・リサーチ、応用演習
大学院民事手続法1(民事訴訟法)、法社会学1((現代理論)
研究分野
民事訴訟法、法社会学
研究の紹介
民事司法過程の実証的研究に取り組んでいます。
現在の中心的な研究テーマは次の2つ。
(1) 民事訴訟の訴訟運営や手続的決定がどのように行われているか、どのように行われるべきか。
(2) 司法ニーズの増大の下でどのように裁判官に対するサポートを進めるべきか。

(1)に関しては、民事訴訟当事者に対する全国規模の実態調査に参加して、訴訟当事者・代理人弁護士が民事訴訟にどのような機能を期待しているのか、民事訴訟過程での意思決定がどのように行われているか、といった観点からデータ分析を進め、また一般国民が民事訴訟をどのように捉えているかについて調査を進めています。
(2)に関しては、日本の裁判所で裁判所書記官などの裁判所職員の果たしている役割を、英米、ドイツとの比較から明らかにするための実態調査を進めています。
主要業績
論文"An Internet Survey Experiment Analyzing the Japanese People's Judgment on the Use of Lawyer and Courts: The Findings from a Nationwide Internet Survey of the General Public Regarding Civil Litigation" 133 Meijo Ho-gaku vol. 58 num. 4 (2009)
論文民事司法における裁判補助の法社会学的考察(1):裁判所書記官による裁判補助を中心に」『法学協会雑誌』123巻2号(2006年)259-334頁
論文「民事訴訟機能拡大の要請下での手続決定過程の重要性:政策形成型訴訟を主たる材料として (特集 訴訟機能の拡大と政策形成)」『法社会学』63号(2005年)93-111頁
論文「弁護士任官の促進と訴訟運営における弁護士の役割」『札幌法学』15巻2号(2004年)A19-A46頁
論文「裁判官の判断過程の相互作用論的分析 -裁判官の準拠集団と様々な役割パートナーの影響」『本郷法政紀要』6号(1997)
学生へのメッセージ
民事訴訟法の解釈論は、他の分野とりわけ民法の解釈論と相互に関係し合っていることもあって、初学者にとっては取りつきにくいものでしょう。しかし、実際の民事訴訟は当事者同士のせめぎ合いであり、一方では何億、何千万円というような巨額の権利がかかった「大勝負」も珍しくありません。他方では、敷金の返還や、物損事故の弁償といった、日常生活の中の身近な問題も、争いの経緯によっては民事訴訟で争われることがあります。教科書や判例百選の抽象化された概説だけ読んで「わからない」というのではなく、大学内で利用できる法律情報データベースを使って、第1審・控訴審での細かな事実認定を読んでみると、主張の応酬の中から事件を巡る人間模様が浮かび上がってきます。また、民事訴訟の審理過程を読み物風にまとめた入門書もありますので(山本和彦『よくわかる民事裁判――平凡吉訴訟日記』(有斐閣、2008)など)、読んでみるのもよいでしょう。

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