実務家講演会

 11月25日(金)に、名古屋地裁から村瀬賢裕判事をお招きして講演会を開催しました。
 
 前半は、自己紹介に始まり、裁判官の仕事ぶりや、刑事裁判のながれなどについてのお話でした。ご本人の経験も交えながらの解説で、非常に分かりやすいものでした。
 講演会後半では、すでに施行以来2年半あまり経過した裁判員制度について、その概要、運用状況とともに、同制度の施行により変化した点、今後の問題などについて、資料を用いながらの説明がなされました。公判前の整理手続がやや長期化していることや、量刑傾向の変化、裁判官に求められる職務内容の変化等、裁判官でなければ気づきにくい点にも話がおよび、今後の同制度のゆくえを考える点で示唆深いものでした。
 講演会の最後には質問の時間も設けられ、参加した学生から、評決方法についての疑問点や、一般人である裁判員にも分かりやすい審理のあり方等についての質問が出されました。
 
 この実務家講演会は、去る6月に行われた検察官講演会に引き続いてのもので、裁判員制度についての見方を比較するうえでも、非常に興味深い講演となりました。