2023-11-10  講演会
公開講座のお知らせ12月2日(土)、法学部の川原勝美准教授を講師として、2023年度の公開講座をオンラインで開催します。テーマは「独占禁止法入門」。

我が国においては、自由で公正な経済を実現させるために、独占禁止法が定められています。この講座では、独占禁止法を初めて学ぶ方を対象に、独占禁止法の考え方やしくみを解説するとともに、最近の話題についても検討します。

参加には事前の予約が必要です(定員80名)。こちらからお申し込みください。

演 題 独占禁止法入門
講 師 川原勝美 法学部准教授
日 時 12月2日(土)
14:00~15:00
場 所 オンライン(zoomウェビナー)
2023-11-06  講演会
説田主任11月1日(水)の3時限目と4時限目に、「政治学入門」(仁井田崇准教授・松本俊太教授担当)の講義内で、愛知県選挙管理委員会事務局の説田将光主任・本田優太主事をお招きし、特別講義「日本における選挙制度と選挙を巡る最近の状況」を行いました。この特別講義は、2016年度に現行の「政治学入門」の講義を開始してから、2020年度を除き、毎年行っているものです。また、今年度は、4年ぶりに教室で紙資料の配布やアンケートの実施ができるようになりました。

(右)講義の模様今回も、「投票率と投票行動」「日本の選挙制度」「選挙を巡る最近の状況」「愛知県選挙管理委員会の啓発の取組」の4つを御講義いただきました。主権者教育の重要性は、近年、至る所で言われており、国の政府(総務省・文部科学省など)も本腰を入れて取り組みをはじめています。地方自治体の選挙管理委員会によるこの特別講義も、この一環ではありますが、同時に、法学部における専門科目の枠内で行うものですから、この特別講義の内容は、専門性が高く、多岐にわたるものでした。とくに、日本の選挙に関する法律は非常に詳細かつ複雑ですが、非常に充実した資料を基に、手際よく解説いただきました。

この特別講義に出席した受講生の多くは、真剣な表情で講義に耳を傾けていました。既に選挙に行ったことのある受講生もそうでない受講生もいると思います。大半の受講生にとって、次の選挙は衆議院の解散に伴う総選挙になる可能性が最も高そうですが、今回の講義を契機に、投票への参加のみならず、受講生の政治に対する意識や政治全般への関わり方も、変わってくるかもしれません。
2022-11-05  講演会
久世主査10月26日(水)の3時限目と4時限目に、「政治学入門」(仁井田崇准教授・松本俊太教授担当)の講義内で、愛知県選挙管理委員会事務局の久世真輝主査・石川優斗主事をお招きし、特別講義「日本における選挙制度と選挙を巡る最近の状況」を行いました。この特別講義は、毎年、「政治学入門」内で行われているものです。2016年度から数えて、これで6回目になります(2020年度は新型コロナウイルス感染症のため中止)。

(右)講義の模様今回も、「投票率と投票行動」「日本の選挙制度」「選挙を巡る最近の状況」「愛知県選挙管理委員会の啓発の取組」の4つについて御講義頂きました。とくに、御講義の冒頭で紹介された、世代間の投票者数の格差や、その結果、高齢層の利益が政策に反映されやすいとする「シルバー民主主義」という議論は、若年層である受講生につよい印象をあたえたようです。また、選挙制度やその最近の動向については、細かく多岐にわたる内容を、非常に丁寧に解説頂きました。

このところ、昨年10月に衆議院選挙・今年7月に参議院選挙・来年2月に愛知県知事選挙・4月に統一地方選挙と、選挙が続いています。日本は投票を義務化しておらず、投票に行くのも行かないのも、有権者の判断になっています。この講義を機に、有権者である受講生の選挙への向き合い方も変わってくるのかもしれません。
2022-10-14  講演会
公開講座のお知らせ11月19日(土)、法学部の代田清嗣准教授を講師として、2022年度の公開講座を開催します。テーマは「医療・衛生と法の歴史」。

医療や衛生に関する法制は、明治期以降体系的に整備されるようになりましたが、それ以前にも、人々の健康保護に関する法は存在していました。江戸時代から明治初期の医事・薬事や衛生に関する法制を紹介し、日本における衛生行政の発達史をたどります。

参加には事前の予約が必要です(定員100名)。こちらからお申込みください。

テーマ 「医療・衛生と法の歴史」
講 師 代田 清嗣(法学部准教授)
日 時 11月19日(土)14:00~15:30
場 所 天白キャンパス 共通講義棟南 S-201


※ 今後の新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、開催を中止する場合がございます。何卒ご理解賜りますようお願いいたします。
2022-06-16  講演会
講演会の様子「特設科目A(実践法教育)」(柳沢雄二教授、二本栁誠教授、萩野貴史准教授 担当)は、刑事裁判(主として裁判員裁判)の仕組みを学び、学生自身がシナリオ作成等に関わって、最終的に高校生をまじえて模擬裁判を実践する授業です。法学部の授業のほとんどは通常の教室で行われますが、この授業では模擬法廷教室を用い、学生が主体的に参加するアクティブラーニングを重視した教育を行っています。この授業の一環として、6月6日(月)の5時限目、関谷慶一郎弁護士(愛知県弁護士会)をお招きして「弁護士から見た刑事裁判の実情」という講演会を開催しました。

講演会では、刑事裁判に関わる裁判官、検察官、弁護士それぞれの目線や意見があるという前提を示されたうえで、弁護士の目線で刑事裁判の実情や問題点を詳しく解説してくださりました。

弁護士といえば、法廷に立ち、検察官と対峙する姿だけを思い描きがちです。しかし、この講演会では、弁護士の日常的な業務の全体像や、弁護士が刑事手続(警察の捜査段階から裁判所の判決が言い渡されるまで)の「どの段階」で「どのように」関わっていくかという点について、関谷弁護士の実体験を踏まえつつお話が展開されていきました。たとえば、被疑者が「先生、助けてください。今警察に囲まれている!」と電話してきた時にどのように対応したかといったエピソードなどは、まさに「リアルな現場」を感じるものでした。

また、関谷弁護士が普段から意識しておられる「弁護士としての心構え・注意点」に関するお話なども、法律の専門家の道を志す学生にとっては大きな参考やモチベーションの向上になったのではないかと思います。

さらに、法曹界を描いたドラマやマンガ、映画にも触れ、関谷弁護士のお薦めの作品も紹介されるなど、硬軟自在な講演の中で参加者から笑いが漏れる場面もありました。

質疑応答では、普段の授業ではなかなか知ることのできない「弁護士の世界の実情」に迫ろうとする学生の姿を見ることができました。参加した学生全員にとって、貴重な体験となったことは疑いがありませんが、今後の模擬裁判や進路選択にとっても大きな参考になったものと思われます。
2022-06-01  講演会
阪井芳貴先生5月27日(金)の2時限目に、「基礎演習Ⅰ」(代田清嗣准教授担当)の中で、名古屋市立大学教授の阪井芳貴先生をお招きし、「沖縄本土復帰50周年記念講演」を行いました。当日は基礎演習を受講する1年生のほか、代田准教授の「特設科目B(法文化3)」を受講する学生が参加しました。

講演は、本土復帰に向けた当時の沖縄の人々の思いや動きを中心に、近世以降、沖縄が軍事力によって生活を変化させられてきたことや、その中での法と政治のあり方や変化について、詳細な解説がなされました。また、沖縄の食文化や葬制などの伝統が、本土法の適用を受けることで影響を受けつつ現在まで存続してきたことが、阪井先生の見聞も交えながら紹介されました。

(右)講演の様子阪井先生は、「沖縄には、27年間の本土とは異なる戦後があることを忘れないでほしい」と、歴史や文化を踏まえて沖縄に向き合うことの重要性を強調しておられました。

講演の中では、本土復帰に関する貴重資料の写真が提示されたほか、新聞記事や雑誌、国立公文書館での企画展の図録などが阪井先生から回覧され、学生たちは熱心にそれらを見ていました。また、質疑応答の時間には、明治期の旧慣温存政策を沖縄の人々がどのように受け止めていたかについて質問がなされるなど、学生の関心の高さがうかがわれる講演となりました。
2021-12-09  講演会
講義を行う水口主査12月8日(水)の3時限目と4時限目に、「政治学入門」(仁井田崇准教授・松本俊太教授担当)の講義内で、愛知県選挙管理委員会事務局の水口雅文主査・長野晴生主事をお招きし、特別講義「日本における選挙制度と選挙を巡る最近の状況」を行いました。現在の形の「政治学入門」の講義が始まった2016年度以降、この特別講義は毎年行われていましたが、昨年度は、新型コロナウイルス感染症のため、中止となりました。今年度は、幸いなことに感染状況が落ち着いていましたので、2年ぶりに実施することができました。

今回も、「投票率と投票行動」「日本における選挙制度」「選挙を巡る最近の状況」「愛知県選挙管理委員会の啓発の取組」の4つについて、日本の選挙全般にまつわる状況から非常に詳細な内容まで、御講義頂きました。また、今回の特別講義の直前の10月には衆議院選挙が行われました。大半の受講生にとっては、これが選挙権を得てからはじめての国政選挙でした。この衆議院選挙についても、投票率などの状況などが、紹介されました。さらには、2019年以降の参議院の選挙制度の変更や、次の衆議院選挙以降の選挙区割りの変更など、最新の状況まで講義されました。

来年は、夏に参議院選挙が行われます。この講義が、それぞれの受講生にとって、有権者として今後どのように世の中と関わってゆくか、改めて考える機会になればと思います。
2019-12-18  講演会
マリアン・ジョーゲンセン氏11月21日(木)と12月12日(木)の2回、マリアン・ジョーゲンセン氏による法文化セミナーが開かれました。
例年の通り、学生たちは2~3人の組になって、ジョーゲンセン氏の次々と繰り出す質問に答えなければならず、組ごとに相談して答えていました。文化とは何かを考え、また世界の国々がどのような文化をもつのかを考える形になっており、興味深い内容でした。

(右)セミナーの様子ただ、今年の学生は例年よりおとなしく、なかなか口を開かなかったり、声が随分小さかったりと、やや物足りなく感じられる点もありました。質問はすべて英語でなされますが、答える時は英語でも、日本語でもよいとなっています。とにかく頭に浮かんだことを答えれば十分なのですが、緊張もあってか、なかなか積極的に意見を述べるのが苦手な学生さんもいるようでした。このセミナーをきっかけに、大勢の前でも自分の考えを堂々と述べる度胸をつけていってほしいと思います。
2019-12-17  講演会
広渡清吾氏12月6日(金)に、法学会講演会として、東京大学名誉教授の広渡清吾氏による講演「民法と市民社会―歴史と現代的意義」を行いました。3限目の法社会学(平井教授担当)の時間帯を使い、法社会学の受講学生に参加希望学生と教員が加わり、講演を聴講しました。

近年の社会の変化のなかで、法の制定、法の改正がしばしば行われています。中国では、まさに民法典が編纂されようとしており、日本でも明治以来続いてきた民法の財産法部分の大改正が行なわれました。午前中には「中国法セミナー」として、中国民法の編纂について講演があり、午後には本講演が行なわれました。

(右)講演の様子午前中の講演では、中国大陸における、今まさに民法典を作ろうとするなかでの、現実生活の問題にもとづいた生き生きとした議論が紹介されましたが、午後の本講演は、民法のもつ意味は何かを考えさせられるものとなりました。人間の自由と平等を守るという役割を担う法である一方、為政者の考え方によって異なる性格のものに変えられる可能性もあることが、思想面、歴史面、そして日本やドイツの経験についての幅広い知識にもとづいて語られました。法学部で法律を学ぶのは試験のためではないということを、学生たちは改めて感じたのではないしょうか。
2019-12-17  講演会
12月6日(金)に、清華大学法学院から申衛星院長と龍俊副教授をお迎えして、「中国法セミナー」を開催しました。

申院長の講演まず、午前中の2限目には、企業法Ⅰ(長谷川准教授)の受講学生、当日参加希望の学生および教員が、龍俊副教授の講演「民法典編纂の中での重大問題」を聴講しました。まもなく成立する中華人民共和国民法において、どのような問題が議論の対象となったのか説明がなされました。物権法や契約法が既に存在するなかで民法典が編纂されるために、編別の形式が議論となることなど、日本との事情の違いを意識させられる一方で、高齢化社会に向かう中国においても日本と類似の問題が生じていることが分かり、大変興味深い内容でした。

(右)龍副教授の講演午後の4限目には、演習形式の授業が行われました。まず、申衛星院長の「中国の法学教育」について説明があり、その後に参加学生たちが質問をし、それに対してさらに説明がなされました。アジア法政プログラムに参加している4人の学生と、中国語Ⅳ(仲曄慶准教授)受講学生たちが次々と質問をしました。卒業生は大部分が法律関係の仕事に就くこと、また3分の1の学生は海外に留学し、3分の1の学生は大学院に進学することなど、日本の法学部の卒業生の状況とは違う点に学生たちは興味深く耳を傾けていました。