法学会講演会を開催しました
5月14日(水)、近藤教授担当の「国際人権法」の時間帯に、「13年間のシリア紛争が残した課題」と題して、須崎彰子氏による講演が行なわれました。
須崎氏は東京外国語大学在学時チュニジアに国費留学し、卒業後民間企業でイラク勤務を経験、その後国連職員となり、イラク、ミャンマー、ソロモン諸島、シリアで勤務しました。ウィーンやニューヨーク勤務時も担当は中東や東南アジアでした。最後の勤務地シリアでは(2016-2019)、国連開発計画シリア事務所副所長として紛争下の緊急人道支援に従事されていたと聞き、今回講演をお願いすることにしました。
アサド政権下のシリアでは、2011年3月に政権への抗議運動が生じたことにより紛争が始まり、2024年12月に突如として紛争が終結しました。
紛争下シリアでの支援や社会融和のための活動、女性世帯主の増加や戦闘員との間に生まれた子供の問題等、パワーポイントで次々と示される画面から、問題の複雑性を知ることになりました。静かに聞いていた三十数名の学生たちが、何かを考えるきっかけとなれば良いと思います。