阪井芳貴先生5月27日(金)の2時限目に、「基礎演習Ⅰ」(代田清嗣准教授担当)の中で、名古屋市立大学教授の阪井芳貴先生をお招きし、「沖縄本土復帰50周年記念講演」を行いました。当日は基礎演習を受講する1年生のほか、代田准教授の「特設科目B(法文化3)」を受講する学生が参加しました。

講演は、本土復帰に向けた当時の沖縄の人々の思いや動きを中心に、近世以降、沖縄が軍事力によって生活を変化させられてきたことや、その中での法と政治のあり方や変化について、詳細な解説がなされました。また、沖縄の食文化や葬制などの伝統が、本土法の適用を受けることで影響を受けつつ現在まで存続してきたことが、阪井先生の見聞も交えながら紹介されました。

(右)講演の様子阪井先生は、「沖縄には、27年間の本土とは異なる戦後があることを忘れないでほしい」と、歴史や文化を踏まえて沖縄に向き合うことの重要性を強調しておられました。

講演の中では、本土復帰に関する貴重資料の写真が提示されたほか、新聞記事や雑誌、国立公文書館での企画展の図録などが阪井先生から回覧され、学生たちは熱心にそれらを見ていました。また、質疑応答の時間には、明治期の旧慣温存政策を沖縄の人々がどのように受け止めていたかについて質問がなされるなど、学生の関心の高さがうかがわれる講演となりました。