出版報告会

 5月31日(木)、法学会研究会が開催されました。今回の研究会では、法学部の柳勝司教授(民法)が、名城大学法学会選書として4月に出版された『委任による代理』の出版報告会を行いました。
 
 同書は、「委任」と「代理」の関係性について、「委任と代理とを区別して、委任とは異なる独自の代理権授与行為によって代理は生ずる」というドイツ民法的な解釈(多数説)に対して、文言および立法者意思に忠実に、「委任契約により代理が生じる」と解釈すべきであるという、長年にわたる柳先生の御研究の成果です。
 
 研究会では、まず柳先生による同書の紹介と解説がなされ、同書の主張である「委任による代理」、そして「わが国の民法がいかなる解釈をとるべきか」という問いをめぐって、柳先生と各教員との間で、「民法以外の法との整合性はどう考えるか」「立法論とすべきではないか」等、活発な議論が交わされました。