法学会講演会


 6月30日(土)、金沢大学の東川浩二教授をお迎えして、「なぜ交渉学を学ぶのか」というタイトルで講演会を開催しました。
 
 はじめに、英米法がご専門の東川教授から、アメリカのロースクールの人気科目として開講されている「交渉学(Negotiation)」の概要が説明されました。弁護士として依頼人の利益を実現するためには、いかに相手の主張や要求を聞きだし、有利な交渉を行うかという技術が不可欠であるため、このような科目の必要性が認められているのだということでした。
 
 そしてこの交渉技術は、弁護士だけでなく日常生活におけるさまざまな場面で応用可能な能力であることが指摘されました。それを受けて、実際に中古車の売買という架空の設定で、売り手と買い手に分かれて、いくらで車を売る/買うことができるかという実演を2人1組で行いました。
 
 参加者の中には、中古車販売業者さながらのセールス・トークで交渉を有利に進める学生や、売値を引き下げようと語気を荒げる学生など、楽しみながらも真剣な姿が見られました。
 
 その中で、最高価格で売ることができたバイヤーと、最低価格で買うことができた買主には、それぞれ東川教授からご褒美が送られました。その後、交渉を進める上での必要な考え方や具体的な技術について東川教授から説明があり、自分たちの行った交渉を改めて見直しました。
 
 参加した学生からは、「交渉学という新しい内容を知ることができてよかった」「就職活動に使えそう」「このような実践的な講義はとても楽しい」などという感想が寄せられました。