アメリカ法セミナーを開催しました
6月30日、交流協定校であるハワイ大学ロースクールから講師を招き、「アメリカ法セミナー」と銘打って講演会を実施しました。ハワイ大学ロースクールとの国際交流協定はすでに20年以上にわたって行われており、今年度も例年と同様に、同校の教授を派遣してもらい、アメリカ法に関するトピックスを取り上げて講演を行っていただきました。
今年度招へいしたのは、ニコラス・マーケイ(Nicholas Mirkay)教授。ハワイ大学ロースクールでは、租税法や遺産・信託法などの科目を担当され、同分野での著書や論文などを多く執筆されています。
今回のセミナーでは、「オバマからトランプへ―アメリカ税制はどう変わったのか?-」というテーマで講義をしていただきました。大統領が変わり、大きく改められたアメリカ税制について説明があり、今後、アメリカ国民の生活に及ぶ影響、特に貧富の格差が深刻化するのではないかという視点から紹介がされ、とても興味深い内容でした。
同日は土曜日の午後にもかかわらず50人程度の参加者があり、学生から活発に質問が出るなど充実したセミナーとなりました。
なお、前日の29日には、法学部の「外国法Ⅰ」(植木教授)内で、「ペットに関する遺産処分計画(Estate Planning)」というテーマで特別講義を行っていただきました。死後に自分が飼っているペットの世話を確実にしてもらうための手法として、遺言、信託、契約という各方法の特徴について紹介があり、そこから高齢者の自己決定や遺産管理の方法に関して議論が及び、この問題に対する日米両国の状況を理解する良い機会となりました。