近年関心が高まっている日中・日韓関係の理解を深めるため、名城大学国際化推進センターの支援を得て、10月22日に「日中韓政治学セミナーⅠ」が開催されました。
 
包霞琴先生 徐正健先生

 講演者は復旦大学(中国)の包霞琴副教授(写真左)と、本学と交流協定を締結している慶煕大学(韓国)の徐正健副教授(写真右)でした。包先生には「転換期中日関係の特徴及びその原因」、徐先生には「韓国政党政治の両極化現象:その原因及び影響」というテーマで、それぞれ約90分間、講演をしていただきました。そのあと、肥田進法学部教授からコメントがあり、さらに両先生には、あらかじめ学生に募集していた質問にも答えていただきました。
 

 包先生は、中国知識人における日中関係の現状認識と今後の見通しが楽観論と悲観論に二分されつつも、どちらも多数派を形成していない現状について論じてくださいました。徐先生は韓国とアメリカの議会政治を比較したうえで、実のところ韓国における両極化現象はアメリカよりも穏やかであるという見解を提示してくださいました。両先生の講演は、私たちが抱きがちな中国・韓国にたいするステレオタイプのイメージに修正を迫るものであり、非常に興味深いものでした。
 

 聴講した学生は60名程度でしたが、熱心にメモをとる姿があちこちで見られ、中韓への関心の高さがうかがわれました。12月にも「日中韓政治学セミナーⅡ」の開催が予定されていますので、そちらにもふるってご参加ください。