2月24日(水)、「スウェーデンにおける多文化共生」をテーマに、法学会研究集会が開催されました。

 多文化共生政策について国際比較を行い、日本の多文化共生社会のあり方に有益な示唆を得るために、今回は、スウェーデンにおける取り組みを検討しました。来日中のストックホルム大学移民研究所の研究者と差別禁止オンブズマン事務所の法律担当の方をお招きし、多文化共生社会の法制度についての報告をお聴きしました。法学部・法学研究科の教員・学生にかぎらず、他学部の教員、近隣諸大学の教員・院生、多文化共生施策を担当する名古屋市・愛知県の職員、シンクタンク職員、NPO関係者など、およそ30人が参加しました。

 通訳を交えた会議は、東海地域における多様な問題の解決の糸口を先行する国の経験に学ぼうとする活発な質疑応答のうちに幕を閉じました。研究会後の懇親会でも熱心なやりとりが続き、とても有意義な日本とスウェーデンの学術交流ができました(フィンランド出身のリヌスさんのお父さんは、スウェーデンの有名な作家で、ノーベル文学賞候補であった話など、研究会とは別の貴重な話もお聴きすることができました)。


【プログラム】

 研究会の趣旨説明   近藤 敦(名城大学法学部教授)

「スウェーデンにおける移民政策と統合政策‐法規定から実務まで」
 エレーナ ディング・シュルクルンド(ストックホルム大学移民研究所・研究員)
 質疑応答

「スウェーデンにおける平等-長く曲がりくねった道」
 リヌス シュルクルンド (差別禁止オンブズマン事務所・法律担当)
 質疑応答

<通訳>吉見 かおる(名古屋外国語大学非常勤講師)

全体討論