6月14日(金)、井上達夫 東京大学名誉教授をお招きして、法学会講演会を開催しました。講演題目は、「差異と平等 ― 違いを認めあって共生するなんて、本当にできるのか?」。
社会の中では主流派のあり方が当然とされ、そこに属さない者が抑圧されることは容易に起こりえます。また、男女のように一方が多数派でなくても抑圧が生み出されることもあります。人間は、何かの違いを根拠に差別を生み出すものとも言えます。そして、様々な主張が吹き出す現代社会において、「平等」の実現がますます難しくなっていることは実感するところです。講演では、この難題に切り込んでいただけました。
当日は多くの学生が参加し、名城ホールを使っての講演となりました。教職員の出席も多く、学生を引き連れての参加や、校務の合間を縫って学部長の参加もありました。このような先生方の関心の高さや、自分たちにとって切実な問題であることが学生にも伝わったのか、難題を扱った講演であったにもかかわらず、講演後は何人もの学生が質問をしていました。名城大学法学部の学生もなかなか頼もしいと、嬉しい気分にさせられた講演会でした。