11月7日、名城大学公開講座の一つとして、法学部からは木村先生が講師となり、「少年非行について」の講演が行われました。
統計をもとに少年非行の現状が解説されたほか、日本では14歳とされている刑事責任を問われる年齢が外国ではどうなっているか、飲酒や喫煙といった子どもには禁止されている行為が外国の少年法ではどのように扱われているかといった、諸外国の状況も紹介されました。さらに、少年非行への対策のための、「原因」に関連する「破れ窓理論」などの様々な理論が説明されました。
最近のニュースが素材とされたり、子育ての場合が例としてあげられるなど、和やかな雰囲気のもと、参加者の皆様にとって大変わかりやすい講演となったと思います。また、話題は明治時代の法律制定にまつわる逸話にも広がり、当時の日本には対応する言葉がない外国語の訳語をどのように作ったのかなど、興味深いエピソードも盛りだくさんでした。講演後の質疑も、終了時間ぎりぎりまで行われました。
来年度の公開講座にも、多数の皆様のご参加をお待ちしております。
10月30日、実務家講演会が開催されました。名城法律事務所パートナーの正木健司弁護士をお迎えし、「法曹実務の実態――ある弁護士の一日」と題して、弁護士が日ごろどのような業務を行っているか、どのような生活を送っているかという内容のお話をしていただきました。
正木先生から、慶應義塾大学在学中に、法が持つ力を使って人の助けになりたいという動機から弁護士を志すことを決めたこと、予備校を含む受験勉強に没頭した学生時代を送ったこと、弁護士業務で重要なことは依頼者の話をよく聴くこと、多重債務や離婚調停などさまざまな事案を扱っていることなどのご講演をいただきました。
正木先生は地元・岐阜県のご出身であり、また33歳と学生に近い年齢であることから、参加した学生はこれまで遠い存在であった弁護士を身近に感じられたようでした。学生からは、司法試験受験に臨む心構え、依頼人に接する際に心がけていること、これまでに担当した事案で大変だったこと、弁護士としてどこにやりがいを感じているか、休日の過ごし方など、多岐にわたる質問が出され、正木先生は一つ一つ丁寧に答えてくださいました。
法曹や準法曹の道を目指す学生たちにとってよい刺激となり、大変有益な講演会となりました。