法学会研究集会「土地制度と『近代』」を開催
6月25日(金)、「土地制度と『近代』」をテーマに、法学研究集会が開催されました。
名城大学法学部が台湾大学法律学院と国際交流の協定を結んでいることから、法律学院教授の陳聰富先生をお招きし、台湾大、名城大双方が研究報告をする形の研究会が行われました。台湾大学との交流研究会は2008年に続き二度目となりますが、今回は谷口教授を中心に進められている科学研究費プロジェクト「台湾総督府文書の研究」とも関連する報告内容となりました。当日の二つの報告は以下のとおりです。
陳聰富(台湾大学) 「土地改革の台湾の法発展史上における意味」
松田恵美子(名城大学) 「日本法史上の土地法制の展開1868-1945)と戦後の土地所有権論略述」
報告の後は出席者(教員・院生・学生)から次々と質問が出され、また民法・法社会学がご専門の陳先生からも明治の民法典編纂と外国法の関連、借地における賃借権の問題、西欧近代法概念と慣習等の問題が提起されました。活発な議論の中から、今後に続く論点が見えてきたように思います。
台湾大学はかつての台北帝国大学のキャンパスをそのまま使っており、日本国内の旧帝大系の大学とは異なり当時の建物をそのまま残していますので、台湾の観光名所ともなっています。台北帝大は、名城大学の法学部長、学長を歴任された故矢野勝久教授の母校ということから、名城大学はこれまでも台湾大学とは交流があったのですが、近年は学術面での交流が復活したともいえます。今後更に交流を発展させたいものです。