10月17日(月)、韓国・西江大学法科大学院からパク・ヨンチュル教授をお招きし、「韓国における国民参与の刑事裁判」と題して講演会を開催しました。
日本では、刑事裁判への国民参加として裁判員制度が2009年より施行されていますが、韓国では、日本の実施に1年先立つ2008年から「国民参与裁判」が開始されています。刑事裁判に国民の声を反映させる制度である点は日本の裁判員裁判と同様ですが、両制度の間には、制定の背景事情、あるいは制度発足以来現在までの運用状況などに関してかなりの相違点が見られます。
このような点を踏まえ、韓国で国民参与裁判が実施されるに至った経緯、制度上の重要論点、将来的な見通しなどの他、日本の裁判員制度との比較にも話は及び、統計数値なども用いながら分かりやすく解説していただきました。
また、パク先生は、アメリカ合衆国のロースクールをご卒業後、同国で博士号、またニューヨーク州の弁護士資格もお持ちであることからも分かるように、アメリカ法についても造詣が深く、アメリカ合衆国における陪審員裁判との比較検討も行われました。
講演に引き続き、参加学生(30名程度)からの質問に答えていただく質疑応答も活発に行われ、日本法の将来を見通すための示唆を得たようでした。
10月17日(月)、韓国西江大学からパク・ヨンチュル教授をお招きして法学会講演会を開催します。講演のテーマは「韓国における国民参与の刑事裁判」。
韓国で平成20年から施行されている国民参与裁判は、国民が評議して有罪・無罪を決める英米流の「陪審制」と、裁判官と参加する国民が協同する独仏流の「参審制」を組み合わせた独自の制度であり、わが国の「裁判員制」とも大きく異なります。刑事裁判に関心をお持ちの方にとっては、非常に有益な講演となるでしょう。講演は英語で行われますが、通訳がつきますので、お気軽にご参加ください。
テーマ |
韓国における国民参与の刑事裁判
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講演者 |
パク・ヨンチュル教授 (韓国西江大学) |
日 時 |
10月17日(月)4限(14:50~16:20) |
場 所 |
共通講義棟南 S-504教室 |
事前の申込みなどは不要です。上記の時間に直接会場にお越しください。多数のご参加をお待ちしています。