11月25日(金)に、名古屋地裁から村瀬賢裕判事をお招きして講演会を開催しました。
前半は、自己紹介に始まり、裁判官の仕事ぶりや、刑事裁判のながれなどについてのお話でした。ご本人の経験も交えながらの解説で、非常に分かりやすいものでした。
講演会後半では、すでに施行以来2年半あまり経過した裁判員制度について、その概要、運用状況とともに、同制度の施行により変化した点、今後の問題などについて、資料を用いながらの説明がなされました。公判前の整理手続がやや長期化していることや、量刑傾向の変化、裁判官に求められる職務内容の変化等、裁判官でなければ気づきにくい点にも話がおよび、今後の同制度のゆくえを考える点で示唆深いものでした。
講演会の最後には質問の時間も設けられ、参加した学生から、評決方法についての疑問点や、一般人である裁判員にも分かりやすい審理のあり方等についての質問が出されました。
この実務家講演会は、去る6月に行われた検察官講演会に引き続いてのもので、裁判員制度についての見方を比較するうえでも、非常に興味深い講演となりました。
11月17日(木)、公正取引委員会の松本博明総務管理官をお招きし、公正取引委員会の取組みや独占禁止法の内容に関する講演会を実施しました。
「経済の憲法」と呼ばれる独占禁止法は、携帯電話やオンラインゲームなど、私たちの身近な生活の中で不公正な取引が行われないようにさまざまな規制を定めています。また、公正取引委員会は、消費者が不利益を被らないように企業活動に目を光らせる重要な役割を担っています。
こうした独占禁止法の役割や公正取引委員会の活動内容について、松本監理官から、歴史的経緯や実例の紹介まで多岐にわたって丁寧な説明が行われました。
講演会には200人近い学生が集まり、普段なかなか聞くことのできない詳しい内容に聞き入っていました。