研修レポート No.2

このレポートは、2016年8月からおよそ1ヶ月間にわたりカナダのカルガリー大学での英語研修に参加した平田智也さん(現:法学部4年生)に執筆してもらいました。


みなさんは「海外研修」や「語学留学」という言葉を聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。すごく楽しそうとか行ってみたいと思う人もいればお金がたくさんかかるし、大変そうと思う人、または毎週末はホストファミリーとバーベキューをして仲良くなって、帰国後にホストファミリーが日本を訪ねることがあったら今度は自分が日本を案内するんだといった具体的な想像をする人もいるでしょう。僕が思い浮かべていたのは「街並みや自然、ルールや雰囲気などいろんなことが日本とは異なっていて、それら自体やその中で生きている外国人からたくさんのことを知ることができる」ということでした。

カルガリーでの話をする前に、そもそも僕がこの海外英語研修に参加した理由を少しだけ話させていただきます。高校の時から海外には興味があって、将来は英語を使った職業に就こうと考えていました。しかし大学受験は思うようにいかず、第一志望に行けないなら法学部に入って公務員を目指そうと決めました。実際に1年生の時は英語の勉強は授業以外では一切せずに、毎日をただそれなりに過ごしていただけでした。ですが周りの友達が留学に行くとか休学してワーホリに行くなどと聞くと、本当は僕も留学に行きたいという気持ちを抑えられず、決めました。自分の夢が諦めきれないというのが一番大きかったと思います。

現地での1か月の生活ですが、商品の表示が全て英語とフランス語で書かれていたり、法律で決まっているかららしいですが、道を渡ろうとすると車が必ず止まってくれたり、高速道路が無料だったり、今まで知らなかったことがたくさんありました。それとカルガリーは野生のうさぎがそこら中で見えるかと思えばダウンタウンはとても近代的で高いビルやタワーが建っていて、自然と都市が共存しているとても綺麗なところです。

また、バンフ国立公園やジャスパー国立公園への週末の旅行もカルガリー大学のプログラムに含まれていました。その中でエメラルドグリーンの湖でカヌーに乗ったり、雄大なカナディアン・ロッキーに圧倒されたり、思いっきり水を被るラフティングをしたりなど、たくさんのカナダを感じることができます。

僕のホストファミリーはスペイン系で、ルームメイトはカメルーン人でした。毎日、夜ご飯はホストグランドマザーが作ってくれたのですが、彼女の作るスペイン料理はとても美味しく、その食卓の中でスペインとカメルーンと日本の違いを毎回話していて、他の国のびっくりするような習慣や、日本と中国と韓国ってみんな同じ言葉使ってるんだよね?というような間違った理解をされていることもある、と知ることができました。

さて、では僕が出国前に抱いていたこの「海外語学研修」のイメージですが、ほぼ間違っていませんでした。山脈や湖といった圧倒的な自然、個人差はありますが、比較的に自分の意見を強く主張することが多い生徒たち、自分たちと違う国の人と一緒に住むことを受け入れ理解しようとすることが当たり前となっている彼らのマルチカルチャリズムの精神。様々なことが違っていて、そこからたくさんのことを学びました。 しかし僕が一番驚き、刺激を受けたのはこれらからではなく、同じプログラムに参加していた同世代の“日本人”留学生でした。

学校に行く前から他の日本の大学生が来ることもわかっていましたし、僕なんかより英語ができる人もたくさんいるだろうとわかっていました。しかし彼らはそんな僕の予想をずっと超えるほど英語に堪能で流ちょうに外国人とコミュニケーションをとっていました。僕にはそれが信じられないくらい衝撃的で、そして悔しさを覚え、どうしてこんなに差があるんだろうと毎日考えました。もちろん彼らは大学で英語の勉強をしていて、留学経験が複数回ある人も多くいます。ですが理由はそれだけではなくて、もっと核心的なのは今まで彼らが積み上げてきた努力と、自分に掲げている明確な次の目標を持っていることだと感じました。彼らのそんな姿に心から尊敬し、同時にそれは僕にもできないことではないと今でも信じています。

1か月の留学で英語力が格段に伸びるとは思いません。少なくとも僕の場合、帰国したとき喋れるようになったなぁとは思いませんでした。ですが今、僕が勉強を続けたいと思い、現実にTOEICのスコアがあがっていることも、外国人となんとか会話できるようになってきているのも、本当に自分がやりたいと思うことをみつけられたのも、紛れもなくこのカルガリーへの留学のおかげです。この2016年の夏にカルガリーに行っていなかったら、今の僕はないと思っています。お金を用意するのも大変ですし、もう3年生だから行くのを諦めようと思っている人ももしかしたらいるのかもしれません。ですが自分がやりたいことに遅すぎることも早すぎることもなくて、そう感じた時はいつでも、そのチャンスなのではないかと思います。

みなさんも「世の中には知らないことがたくさんある」ことを知っていると思います。ですがその予想以上に知らないことはたくさんあります。イメージしていたものがその通りであったり、全く思ってもいなかったものに人生を変えられるような衝撃を受けたり。自分が持っているその“イメージ”を確かめに行ってみるのもいいのではないでしょうか。

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