日韓学術交流セミナー20187月10日と11日の2日にわたり、本学と韓国の慶煕大学校の国際交流が今年で10周年となるのを記念して、セミナーと講演会を開催しました。

10日は、元駐日・駐英大使でもある羅鍾一 韓国国防大学碩座教授をお迎えしつつ、「日韓学術交流セミナー2018 平和的秩序の構築に向けて」を開催しました。韓国からは、羅教授のほか、慶煕大学校から林成浩 教授、金賢 教授、鄭璡永 教授が参加されました。

(右)日韓学術交流セミナー2018東アジアにおける国際秩序は、リアリズムの観点から論じられがちな傾向にあります。しかし、羅教授や林教授、金教授は、むしろ、リベラリズムの側面から東アジアにおける国際秩序の提言を行われました。鄭教授は、ややリアリズム側の立場ながらも、国際秩序における分権的な秩序構築の可能性を指摘されました。これに対して日本側の参加者からも、概ねリベラリズムの立場からの報告があり、両者の方向性は奇しくも一致しました。討論も活発に行われ、グローバリゼーションを多角的な観点から考察することの重要性を共有することができました。

講演会11日は、主に法学部生を対象に、林教授、金教授、鄭教授を講師として講演会「韓国政治をより理解するために」を開催しました。参加した学生は200名を超え、韓国に対する関心の深さがうかがわれました。

(右)記念写真林教授は韓国国内政治を、金教授は南北関係を、鄭教授は米中対立の渦中における東アジアを、それぞれわかりやすく論じてくださいました。時間がタイトであったため、十分な質疑応答をすることはできませんでしたが、アンケートにおいて「韓国に対するイメージが変わった」と答えた学生が70%超、「韓国政治に興味がわいた」と答えた学生は80%超という回答を得ることができました。短い時間ではありましたが、学生に強い印象を与えた講演会となったようです。